勝川STAND

勝川STANDは、個人事業主様・フリーランス・小規模店舗経営者様に、無料ツールを使って、撮影から制作までリーズナブルにクリエイティブを提供します。

『お金2.0』で新しい経済のルールと生き方を学ぶ

結論から言うと、いま目の前おきている経済の変化のロジックを知るに最高に有益な本だった。

 

Live Picks

www.houdoukyoku.jp

 

友人にはよく話をするが、このLive Picksが最高におもしろい。News Picksユーザーは周りでも多いし、感度高めの人であれば当然チェックしている。でも、Live Picksの視聴者は、全然聞かない。これほどまでに無料の優良コンテンツはない。時間がないという人は、通勤途中に、音だけでも聞いておくレベルでもいいと思う。

 

Live Picksにも以前登場されていた、メタップス代表取締役の佐藤航陽さんの新しい本が発売となった。 

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

 

 

響きに違和感もあるということでこの『お金2.0』というタイトルになったそう。個人的にも、本屋ですぐ目に留まった。

 

フィンテックビットコイン、シェアリングエコノミー。今、目の前で起きているのはお金や経済の変化で、その背景としては情報のあり方やコミニュケーションのあり方が変ったことが挙げられる。これまでの社会は、お金持ちの子供には機会が与えられ、そうでない子供には選べる道が少なかったが、それさえも変わる。
 
現実社会は、お金、感情、テクノロジーの3つのベクトルが共存し相互に影響しあって未来の方向性を決めており、その中でもお金が引っ張る力が一番強く、次に感情、テクノロジーという順で影響している。どれが一つだけあれば良いのではなく、三つ揃わなければうまく機能しない。
 
私たち人間は、新しいものが出てきた時に、それに似た業界の前提知識があると、その知識に当てはめて新しいものを見てしまう傾向がある。経済は、個人の欲望欲求を起点に動く報酬(インセンティブ)のネットワークであるが故に、偏りが自動的に生じる。人気者が更に人気者になっていく構造も問題だ。繋がりすぎた時代として、経済は常に不確実で、不安定な状態にさらされるようになった。経済とは、人間が関わる活動をうまく回すための仕組みであるが、結果生み出される悲劇の多くは悪人によるものよりも、誤った仕組みが社会に適用されることによって起きることが多い。また、特定の誰かが動き回らないと崩壊してしまうような仕組みでは長く続かないし、世の中に受け入れられない。facebookは、マーク・ザッカーバーグが人を連れてくるのではなく、利用者一人ひとりが、人を呼ぶ仕組みが上手く作られている。
 
新しい経済サービスを生むためには、インセンティブ、リアルタイム、不確実性、ヒエラルキ、コミュニケーションという要素の理解が必要不可欠で、それらの完成度の高さが、そのサービスの成功に大きく寄与する。
 
素晴らしいけど、積極的に参加する気にならないサービスは、インセンティブ設計が欠けている。儲けたい、モテたい、認められたいの3つの欲望は強く、これらを満たすシステムは急速に発展しやすい。状況が変化し、流動的であるということを、参加者に認知させることも重要。不確実性が全くない世界では、想像力を働かせて積極的に何かに取り組む意欲が失われるからだ。
 
この世の中は、数字として把握できるものなど、階層や序列に溢れている。優位なポジションを手に入れた者は、その地位を守ろうとするので、新陳代謝を強制的に促す仕組みを組み込んでおく必要がある。全体が一つであることを認識できるようにするための、参加者が交流しながら互いに助け合ったり議論したりする場もあるほうがいい。
 
寿命があることを前提にして、寿命が来たら別のシステムに参加者が移っていけるような複数の選択肢を用意しておく。参加者が共同の思想を抱いている場合、システムの寿命は飛躍的に伸びる。世界を変えるとは、既にある共同幻想を破壊して、そこに新しい幻想を上書きする行為。
 
脳内の快楽を司る報酬系を理解したサービス開発が有効である。報酬系は欲求が満たされた場合だけではなく、報酬が期待できる状態でも快楽物質を分泌する。金銭的な対価を求めずに経済システムを作ろうとすると、ゲームに近づいていく。モノの魅力は下がっていて、ゲーミフィケーションや、脳の報酬系への理解が経済活動にますます求められる時代になっていく。
 
自然の構造に近いルールほど社会に普及しやすく、かけ離れた仕組みほど悲劇を生みやすい。テクノロジーの変化は点ではなく、線で捉えることが大切で、どの問題を解決するのか原理を正しく理解し、どのような変化を起こすのかといえ現象として理解する。これまでの経済や社会は中央集権化によって秩序を保ってきたが、これからは分散化に向かうだろう。近代社会は、情報の非対称性を前提に作られていたが、もうその前提を基軸にすることはできない。シェアリングエコノミー、トークンエコノミー、評価経済などの新しい経済システムは分散化が起こした流れのひとつであると言える。今後、デジタルネイティブという言葉は言うこと自体がなくなるほど当たり前の社会となり、トークンネイティブという人種が現れるだろう。
 
通常の段階的な進化を踏むことなく、途中の段階をすべて飛び越して一気に最先端の技術に到達してしまうリープフロッグ現象を、世界で目にすることが多くなった。中国のITを取り入れた経済成長は目覚ましい。新しいテクノロジーの発達によって、経済は住む対象ではなく作る対象になった。経済は国家の専売特許ではなくなり、経済そのものの民主化が始まっている。現在起きている変化の元は、グーテンベルク活版印刷を発明して、知識の民主化をしたことがルーツだ。
 
知識がコモディティ化したように、経済の民主化によって、次はお金そのものがコモディティ化する。経済には、消費経済と資産経済があり世の中のお金の流れの9割が資産経済で生まれ、まだ拡大しているという事実がある。これは、お金がお金を生み、お金持ちがお金持ちであり続けているということでもあるが、お金にはならないけど、価値のあるものが存在するというのは多くの現代人が感じている。資本主義が考える価値あるものと、世の中の人が考える価値あるものの間に大きな溝があり、多くの人が違和感を持つようになってきて、価値を保存・交換・測定する手段はお金である必要が無くなりつつある。資本主義から、価値主義へパラダイムシフトが起きている。お金は資本主義経済で使える価値に過ぎない。資本主義経済は有用性としての価値を優先し、内面的な価値、社会的な価値は無視してきたが、確実に変化は起きている。
 
資本主義経済で、お金からお金を増やした金融業と同じく、これからの新しい経済のなかでは、評価から評価をレバレッジとして生み出すことができる。資本主義のなかでは、資本として認識できなかった人間の内面的なものを価値として認識できるようになった。かつて企業は、情報格差や政治的特権を活用して利益を上げることができ、これまではマネーキャピタルが上手い人の時代だったが、これからはソーシャルキャピタルの時代。そして近い将来にやってくるベーシックインカム導入後の人間は、いま私たちが知っている人間とは全く別の生き方をするようになっている。
 
現代人の多くの意思決定の背後には儲かるかどうかという視点が深く関わっている。私たちの脳は、一度常識ができるとその枠組みの中で物事を考えたり、判断するようになってしまい、新しく誕生した技術などをバイアスなしに見るのは難しい。新陳代謝を繰り返しながら世の中は進化を繰り返してきて、これからもそのルールは続く。
 
ミレニアル世代以前は足りていないものが日常的にあって、それを埋めるために必死に頑張るという明確な方向性があった。あらゆるものが満たされた今の世界では、この人生の意義や目的こそが価値になりつつある。今の経済の中で20代、30代が競争するには相当分が悪い。金銭的リターンを第一に考えるほど儲からなくなり、何かに熱中している人ほど結果的に利益を得られるようになる。会社の肩書きに依存していればその人材は代替可能で、逆に自分の価値を高めておけば何とでもなる世界がやってくる。
 
テクノロジーの進化は止めることができない。これからの社会の基軸となる価値をしっかりと見極めていこう。お金は、ただのツールだ。

選ばれるブランドになるための新技法『The Customer Journey』を学ぶ

数年前からバズワードとなっている「カスタマージャーニー」。

 

先日、セールスフォースドットコムの加藤希尊さんが登壇されていたセッションに参加してきたこともあって、今更ながらこちらの本を拝読した。

 

 

今更読むということに対しての抵抗感は無駄な感情であり、必要であると感じれば、例え乗り遅れていたとしても、その流れに乗ることは重要であり、それができるかで不得手を減らすことにも繋がると思う。

 

お客様や取引先との会話のでなかで、勉強をしてるしてないや、情報を取りにいっているいないは、本当にすぐわかる。横文字を嫌う傾向がある方は、個人的にはそれらでいう「していない」という部類の人種であると判断できる簡単な材料であり、そのような方を相手にする場合は、こちらに優位性があり、自分の持つ強みが生かせる可能性があると考えている。

 

 

本書の帯には「「選ばれるブランド」になるマーケティングの新技法を大解説」とある。著者である加藤さんは、広告代理店と広告主の双方のキャリアを持ち、セールスフォースドットコムの重要なポストのマーケター。

 

「カスタマージャーニー」は顧客の一連のブランド体験を旅に例えた言葉である。

 

日本の人口は減少し続けて、個人消費が停滞し、奪い合いが続くことが予想されている。高度成長期を終え、成熟した社会に突入し、ゲーム自体のルールが変わったことを認識し、無意識に浸透したコネクティッドワールド、つまり何がインターネットと繋がり、何がサービスとしてスマート化されていくのかを体系的に把握しておく必要がある。今後は、個々の消費者に合わせて提供できるようなカスタマイズ性が価値になる。マスプロダクト、マスサービスの発想から、ワントゥワンのプロダクト、サービス、一人ひとりに適した貴重な体験に価値がシフトする。商品や企業のライフサイクルは短命化し、先進国の課題であるコモディティ化よって、代替品でも対応可能な状況が常に存在し、’Only one’であったのが、いつしか それらの中のひとつでしかないということ’One of them’が加速している。

 

人口減少が引き起こす需要の減退が、マーケティングの課題になってきているのは誰もが感じている。コモディティ化を打ち破るイノベーションの方向性のひとつとして、戦う土俵を変えることや、新たな土俵を作ることが挙げられる。これまでにない質の評価軸をつくってしまうアプローチや、スマート化する世界で、質と量のバランスをうまく取ることができれば、これまでに無かった新しい価値を生み出すことができる。
 
顧客の価値を見直した新しいつながり方を意識して、カスタマージャーニーを体系的に捉えることが必要であり、それを実践するのがマーケターの役割。これまでの社会では、広告宣伝部がリーダーシップを担うセクションであることが多かったが、これからは広告宣伝も含めカスタマージャーニーを理解したマーケティングセクションのプレゼンスが高まっていく。マーケターこそが、顧客との接点における価値を生み出すための指揮者になるべきだ。
 
カスタマージャーニーを理解するためには、顧客のブランド体験を時系列で行動、感情、接点などの観点で可視化したものである「カスタマージャーニーマップ」、顧客にどのような体験を提供するのか「カスタマージャーニーコンセプト」を明確にする必要がある。
 
今後ますますオンラインとオフラインのチャネル混在によってジャーニーは複雑化される。顧客と長期的な関係を築き、ブランドを選び続けてもらうための変革をするために、顧客接点を洗い出し、顧客行動を可視化してカスタマージャーニーを作成し、進むべき方向性を明らかにする。
 
 
本書では、加藤さんと宣伝会議がローンチしたトップマーケターのネットワークであるJAPN CMO CLUBに加盟されている企業が取り組まれているカスタマージャーニーのケーススタディがある。どうすれば自社の競争力を引き出し、市場で競争優位に立てるカスタマージャーニーをつくれるのか。カスタマージャーニーは一度作れば終わりではなく、日々のトライ&エラーで描き直し、精度を上げていく。このフレームワークを実践するのか否かで、これからの5年後、10年後の未来で生き残れるのか、生まれ変われるのか、あるいは忘れ去られてしまうのかの分かれ道となる。

クレイトン・M・クリステンセン『ジョブ理論』でイノベーションを予測可能にする消費のメカニズムを学ぶ

先日、昨年に引き続き、宣伝会議サミットへ参加した。自分自身の方向性が定まってきたこともあって、今年は興味深いセッションがいくつかあった。その中でも印象的だったのはマーケター4人が登壇されていた「顧客と直接つながり関係を育てるデジタル時代のダイレクトマーケティング」において、強烈なインパクトを残していた株式会社インテグレートのCEOである藤田康人さん。

www.itgr.co.jp

序盤は他3人に譲り、中盤から一気に存在感のあるスピーチで個人的には、かなり圧倒された。これぐらいのプレゼンテーションを受ければ、顧客は、時間や労力を最小化して意思決定できると感じた。

 

藤田康人さんの話のなかで、例として本書に書かれていることが挙げられた。

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ハーバード・ビジネス・レビュー読者が選ぶブックランキング第3位! ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ハーバード・ビジネス・レビュー読者が選ぶブックランキング第3位! ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

  • 作者: クレイトン M クリステンセン,タディホール,カレンディロン,デイビッド S ダンカン,依田光江
  • 出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ ジャパン
  • 発売日: 2017/08/01
  • メディア: 単行本
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 書店で何度か目にはしていたが、その分厚さや、日本人ではない方が書いたものは、独特の表現が多く、読了まで時間を要すため、避けていた。だが、改めて帯などを見てみると著者クレイトン・M・クリステンセンは「イノベーションのジレンマ」の著者でもあることを知り、ますます読む必要性があると感じた。本書から得た今後の自分にとって必要なことを、備忘録的な側面で、以下にまとめる。

 

何が顧客にその行動を取らせたのかを、真に理解していない限り、賭けに勝てない。大事なのは、プログレスであって、プロダクトではない。それを導くには正しい質問の仕方を知らなければ、何も発見することはできない。イノベーションを賭けから予測可能なものに引き上げるには、因果関係のメカニズムを理解しなければならない。顧客は、プロダクトを購入するのではなく、進歩するために、それらを生活に引き入れる。この進歩をジョブと呼び、そのジョブを解決するために、顧客はそのプロダクトを雇用(ハイア)する。プロダクトを選択する上で、顧客が最も重要視するのは、人生における改善である。その選択で、どのように人生が変わるかを期待する。
 
イノベーションの青写真になる顧客のジョブを理解するためのステップとして、以下の5項目が挙げられていた。
 
ジョブ理論の5ステップ
・その人が成し遂げようとしている進歩は何か
・苦心している状況は何か
・進歩をなし遂げるのを拒む障害物は何か
・不完全な解決策で我慢し、埋め合わせの行動をとってないか
・その人にとって、よりよい解決策をもたらす品質の定義は何か、また、その解決策のためにトレードオフしていいものは何か
 
 
ジョブ理論は、市場や競合を定義する方法にも変革をもたらす。ジョブは、同じ業界内での競争だけではない。一見異なるジョブに見えるが、タバコとフェイスブックを雇用する場合の、片付けたいジョブは同じだ。双方ともに、気分転換やリラックスしたいというジョブを片付ける。
 
マーケターは、顧客は進歩を遂げるためにどのような体験を求めているか、どのような障害を取り除かなくてはならないか、そのとき、社会的、感情的、機能的側面について何を考慮すべきかを考える。プロダクトを売るという考え方から、ジョブに応えるという考え方にシフトする。イノベーションの中心にあるのは、顧客ではなく、顧客の片付けるべきジョブである。
 
成し遂げたい進歩は、何をするかではなく、何をしたくないかと考えることも重要。顧客のジョブを見極めるということは、顧客が実際に支払おうとするもの以上に機能を増やしすぎてはいけない。求められていない面を改善しても意味がない。片付けるべきジョブを理解し、それを満たすようにデザインされた商品は、顧客のなかに入り込み、顧客の人生に寄り添う。
 
科学の進歩の多くが、優れた知性の集団が同じことを、同じ道具を使って何年も考え続けたあとに、誰かが持ち込んだ新しい視点によって一気に達成された。また、歴史上大きな成功を収めたイノベーションは、個人の経験と内省から生まれた。マーケターは生活に身近なジョブを探す。顧客は往々にして、自分の望みを明確に言葉にすることができない。自身の体験は、片付けるべきジョブを掘り起こせる豊かな大地となる。片付けるべきジョブを特定する作業に、魔法のアルゴリズムはない。また、データには、確認したい観点に自らを同調させるという悩ましい性質があるため、信用しすぎてはならない。数字で表した定量的なデータの方が、定性的なデータより客観的で信用できると多くの人に思われているが、全てのデータは人間がつくるということを理解し、自分自身の声にも耳を傾ける。
 
どれほど最先端のプロダクトであっても、明確なジョブスペックがないままデザインに移行してしまえば、失敗の可能性が高まる。片付けたいジョブの文脈で、優先順位とのトレードオフをどうするのか。ウーバーは、片付けるべきジョブを完璧に解明し、何のために雇用されるブランドなのかと、ジョブと同義になったブランドになった。プロセスが、顧客の片付けるべきジョブを中心としてつくられていれば、顧客の求める進歩を促し、体験を届けることに最適化されていれば、競争優位の大きな源になる。
 
 
ジョブ理論は、どんな職種であっても理解しておく必要があると感じた。よく聞く「顧客はドリルではなく穴が欲しい」ということにも近いが、顧客がそれを選ぶ時、何が根本にあって、本質的には何が必要なのかをいうことを常に考えなければ、自分本意のわがままなセールスになってしまい、それは結局自分のジョブが中心となり、顧客からの信頼を勝ち取ることはできない。また、顧客が進歩を遂げるのに役立つ体験をどう提供できるかを考え、自分が今無いものであればそれを習得するための努力をする。自分のプロダクトが雇用されるためには、顧客の持つ他のプロダクトを解雇させる必要もある。本書で書かれていたことを頭に入れることは、セールスに関わる全ての人に関係がある内容だ。また、相手の立場に立つという意味では、それはセールスだけに留まらず、子育てにおいてもヒントを得た気がする。子どもが持つジョブとは何か。それも頭に入れてコミュニケーションしていきたい。

ジェイ・エイブラハム『ハイパワー・マーケティング』でマーケターのマインドセットを学ぶ

作者であるジェイ・エイブラハムを知ったのは、確か今年に入ってからだったと思う。最近は、自分の知りたい情報を自分から取りに行くのと同時に、広告の精度を高めるために「いいね!」などの足跡は残すようにしていて、Facebook広告で今年の来日イベントについての情報を受け取り、存在を知った。

 

先日、宣伝会議サミット2017に参加してきたが、改めて今の自分が一番興味のあることは何なのかということを、改めて感じた。最近の自分は足りないものを得ようと、人の話をよく聞くようになった。それは、自分が行くべき方向や、行きたい方向が定まってきたことも影響している。クリエイティブという領域で、自分の立場で何ができるのか、何がやりたいのか。今は、マーケターというポジションが一番そのイメージに当てはまっていると思う。

 

本書の帯にはこうあった。

”マーケターのバイブル”と全米で賞賛される伝説の名著、復刊!

今の自分のマインドにはマッチングしていると思い、手に取った。実際には、アメリカと日本の状況は異なるし、また、本書が書かれたのは2001年ということだったため、購入をためらったが、永く読み継がれているものほど、普遍的な知識を習得することができると思い、読み進めた。 

新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方

新訳 ハイパワー・マーケティング あなたのビジネスを加速させる「力」の見つけ方

 

 

実際に、現代のマーケットにはそぐわない点も感じたが、全体を通して、マインド的な部分でインスパイされることは数多くあったため、今後の自分にとって必要なことを備忘録的な側面で、以下にまとめる。

 

余談であるが、先日のLive Picks WEEKLY OCHIAIで、情報をインプットして、それを自分でまとめるという作業は非常に重要であると落合陽一さんが言われていた。天才が言うのだから、間違いない。

 
 
相互に結び付けられていないものが、世の中には無数に存在していて、マーケターは自分が持っているものを最大限に活かし、最大限のものを掛け合わせて、結び付けていく。そのためには、優れた哲学的な戦略が必要で、いま自分が適切に行っていることと、不適切に行っていることを見極めていかなければならない。
 
計画を立てるにはゴールを知る必要がある。クライアントがもたらす総利益がいくらなのか、獲得にどれだけの時間と労力を投資できるのか把握し、LTVを知る必要があるが、新規クライアントの獲得時に利益を得るという考え方をやめて、関係を維持してもらうことで真の利益を得るという考え方にシフトするだけでも、クライアントの数と利益を増やすことができる。そのとき、他人を追随するだけの、競合を引き離す独自の魅力的なアイデアであるUSPを武器にする。そして、日々の活動という織物にUSPを綿密に織り込んでいく。自分の業界で満たされていないニーズを見極め、最も不足しているニッチ、ニーズ、ギャップに注目することでUSPを生み出すことに近づける。USPはユニークかつ絶対に提供できるものでなければならない。もしそれが業界内で一般的なものであったとしても、そのストーリーを公開した最初の人がマーケットで際立ち、卓越した存在となる。USPは、広告だけじゃなく、マーケティング活動すべてに組み込ませなければならない。また、万人に気に入られるのは不可能と理解してアプローチする。
 
クライアントには、特別プロモーションを頻繁に提供する必要があるが、その特別オファーは、必ずUSPの延長線上にあるものであって、それをクライアントにも同じように認識させる。USPがサービスなら、価格ではなく、サービスの特別オファーを贈る。最大の競争上の強みは、常にクライアントがイエスと言うほうが簡単という状況にすることだ。クライアントのリスクを取り除けば、行動へのハードルを下げることができる。努力と関心を、大きな見返りが得られる可能性の高い活動に集中させる。
 
失ったクライアントの多くが、取り返しのつかない理由で去ったわけではない。行動を起こせばクライアントに返ってきてもらえる。自分に置き換えた場合でも、よくわかる。実際に問題があって離れた場合もあるが、それ以上になんとなく疎遠になっているという場合もあって、連絡してもらって逆に感謝することもある。友人関係においても同様だ。情報の洪水にさらされ、自分たちのことなどあっという間に念頭から消え去ることを理解し、自分たちの利益よりも、クライアントの利益を優先するコミュニケーションを心がけ、USPと保証を織り込んだ購入後のフォローアップをしていく。
 
クライアントが望む最終結果をもっと完全に、もっと便利に、もっと効率的に助けることがマーケターの目標。マーケティングの天才は、最小の努力から最大限の結果を得る能力を持つ人。ただ、私たちが市場が何を欲しているのかを決める権限はないということを忘れてはならない。成功者には、優れた哲学的な戦略がある。簡単なことから始めるとすれば「私」から、「あなた」へ焦点を移すことでも充分効果がある。誰かの問題を解決する手助けのために自分が何ができるか理解し、方法を見つける。販売しているものは、商品ではなく、問題に対する解決策。
 
大きなブレイクスルーは、チャンス志向なマインドセットからしか生まれない。何も考えずに、ただ毎日を過ごしているだけでは、何も生まれてこない。隠れた資産というコンセプトを理解し、自分自身が気づかずにいる価値を掘り起こして、それを言葉にし、自分がそれをどれだけ持っているか数値で示し、さらに他の人が見過ごしているような利益を生み出す機会をどう見極めるかを学びさえすればいい。そのためにまず、自分が何を求めているのかを解き明かす必要がある。人生に何を求めているのかを見いだせていなければ、どんな成功も達成感も喜びも繁栄も幸福も、偶然に起こるしかない。自分がどこに向かっているのか知らなければ、何も得ることはできない。
 
自分自身、某通販会社の営業をしていることもあって、著者の言うことはスムーズに頭に入っていった。正直に言うと、テレアポやDMなどのセクションにおいては、少し時代を感じる側面もあったが、監修者も言われている通り、まだインターネットが世界に流通する前に書かれたものであるにも関わらず、既にその時点で今起きている事実の多くを見通していることに、マーケターのバイブルと言わせる所以を感じた。個人的には、テクニカルなバイブルというよりも、マーケターとしてのマインドセットを整えるための自己啓発的なバイブルとして、非常に有効な知識を習得することができた。自己啓発的な側面で言えば、自分だけでなく、子どもたちに語りかける言葉としても、多くの言葉を得れたと思う。

 

伊豆・下田に突然現れる超絶今っぽい『NanZ VILLAGE』に行ってきました

先週末に両親と伯母を連れて、1泊2日で伊豆へ旅行へ行ってきました。コースはこんな感じです。サーファーのお父さんの捧げる、子どもも年配の方も奥様も必ず大満足のこのコース、かなりオススメです!

 

Day 1

11:00

『魚磯』でリアルな寿司を食べ〜の〜

www.tripadvisor.jp

12:00

期待値を大幅に超える『伊豆ぐらんぱる公園』で遊び倒し〜の〜

granpal.com

17:00

コスパがコイサーな『下田プリンスホテル』へチェックインからの〜

www.princehotels.co.jp

18:00

名店中の名店『ごろさや』で最強な下田メシを頂き〜〜の〜

www.tripadvisor.jp

 

タクシーで『ごろさや』へ向かいましたが、その途中の突然、伊豆下田にこんなところがあったのか⁉︎という雰囲気の超絶イケてそうなお店を発見!翌日行ってみました。

 

Day 2

6:00

前日からの予報通り、ほぼフラットな各ポイントをチェックし、帰ホ、、

 

7:00

下プリが誇る最強なロケーションで、最高なサンライズを見ながら朝食

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9:00

念のため、神社前を再チェックすると、モモぐらいはある感じだったので、小一時間入水〜〜

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白浜の海水の透明度は、国内随一ですね、ほんと

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その間、子どもたちはビーチでキャッキャしてました〜〜

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11:00 

いい感じに腹が減ったところで、昨日発見したこちらへ〜

nanz.villageinc.jp

 

どれどれ〜

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いろんなお店が集まってんだね〜

いいじゃんいいじゃん〜

『なんずびれっじ』って言うのかな〜

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おっ

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いいやん

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めっちゃいい感じやん

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お寿司あり、ラーメンあり、ハンバーガーあり、などなどジャンルに縛られないいい感じのお店が集結していて、食べたいものが決まらないとか、意見が分かれたりしたときも、こちらに来れば解決してくれそうです。カートスタイルではないですが、commune 246みたいな感じです。

 

ご存知ない方は拙BLOGのこちらをどうぞ↓

win-river-stand.hatenablog.com

 

僕らはこちらのお店で昼食をいただきました〜

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 食後に頂いた下田ブレンドも、酸味もコクもある好きな感じのコーヒーでした。たぶん、こっち系のコーヒーは下田ではそんなにお店があるわけではないと思うので、それだけでも存在感あります、個人的には。

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伊豆ではこのようなムーブメントがあるみたいです。

weekend-adventure.jp

そのインフォメーションセンターが併設されていました。『東京には、贅沢な裏庭がある。』っていうコピー、いいですね。

 

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 伊豆には仲間たちとサーフトリップで数回訪れていましたが、次回のトリップはここで呑んだくれるのもアリだなーと。たぶん、夜もいい感じの空気感で、ローカル、ビジター関係なく、コミュニケーションできる場なんじゃないかと勝手に期待しています。で、翌日、海でセッションとか。

 

『NanZ VILLAGE』コイサーです。ぜひ〜〜

『あいち航空ミュージアム』に行ってきました

2017年11月30日にオープンする『あいち航空ミュージアム』の内覧会に行ってきました。

 

あいち航空ミュージアム - 2017年11月30日 名古屋空港内にオープン!

県営名古屋空港に、航空機をテーマとしたミュージアムが誕生します。

戦後初の国産旅客機・YS-11の実機のほか、愛知県の航空機産業の歴史に触れられる展示も予定。
誰しもが持っている「空への憧れ」を呼び覚まし、「飛ぶとは?」を学び、体感できるコンテンツやイベントを計画しています。
また、航空機産業の新しい情報発信の場として、産業観光の強化や、次世代の航空機産業を担う人材育成の推進にも取り組んでいきます。

2017年11月30日オープン。

 

平日夕方だったこともあり、恐らくこんなに人がいない状況はこの先ないだろうという環境のなか、一足早く楽しませていただきました。

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チケットをもらったら、ゲートを通って中へ入ります。

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お〜〜、開放的な空間〜

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まずは模型と年表で飛行機の歴史を学ぶコーナーがあります。f:id:win_river_stand:20171124201843j:plainf:id:win_river_stand:20171124201915j:plainf:id:win_river_stand:20171124201944j:plainf:id:win_river_stand:20171124202013j:plain

 

1階に下がると、コクピットがあったりします。

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実物を間近に見れるので、大迫力です。ですが、内覧会だけなのか、中に入れる飛行機が無かったので、非常に残念です、、

入れそうな階段があったりしたので、通常営業が始まれば、入れるんだと思います、多分。

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屋上にも上がることができます。屋上にはハンモックがあって、季節によっては気持ち良さそうです〜

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工作コーナーでは、傘袋(よくお店のあるビニール袋)を使って、飛行機を作りました〜。所要時間は、45分ぐらいでしたが、子どもたちは喜んで飛行機作りに励んでました。

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あいち航空ミュージアムがオープンすることで、隣接するエアポートウォークが混んでしまうのは、消費者的にはマイナスですが、このような施設が家の近くにできたのは、子育て世代にとっては非常に嬉しいニュースであることは間違いないと思います。

あいち航空ミュージアム - 2017年11月30日 名古屋空港内にオープン!

 

飛行機好きも、普通の人も、楽しめるかと思います!

ぜひ〜〜

夏野剛さんに学ぶ『自分イノベーション』

私は、いい教育を受けてきていないまま36年間生きてきた。目標を持つわけでもなく、とりあえずその歳が来たから、とりあえず自分の身の丈にあっていると思われる偏差値の大学に入学し、とりあえず卒業するタイミングが来たから社会人になった。そのため、SFCなんてものも、ここ最近存在を知ったし、夏野剛さんについては、曲がりなりにもビジネス本などを通じて、iモードの生みの親的な話は聞いたことはあっても、それ以上を知ろうと思ったのは最近の話。

 

SFCについては、News Picsで単語を聞いて、調べてみた。すると、ここの出身の著名人は数多くいて、東京大学卒よりも魅力的な人が多い気がした。現代社会においては、右に倣えの人間の必要性はどんどん薄まっていて、自分の世界があって、それを追求していくような人種の希少価値が高まっていることを考えると、低学歴のDNAを受け継いでしまってはいるが、子どもたちの将来の選択肢のひとつとしてSFCを考えれるような育て方をしていきたいと思う。

 

夏野剛さんは、いろんな顔があるが、そのうちの一つとして、SFCの政策・メディア研究科で教鞭を執る顔がある。なぜ、今になって夏野さんへの興味が深まったかというとこちらの動画にたびたび登場しており、記憶に残っていたからだ。

globis.jp

 

そのような背景があって、次に読む本を探しに書店に行ったところ、こちらの新刊が発売されていた。

自分イノベーション

自分イノベーション

 

 

タイトルの通り、今の自分を変えて、加速度的に変化を続ける現代社会をどう生きていくべきかについて説いていた。

 

過去20年でのアメリカのGDP成長率は129%であるのに対して、日本は僅か2%。人口増加率はアメリカ20%、日本は横這いであり、差はあるものの、GDPの差のような大きな隔たりはない。理由は何なのか?違いはITを受け入れてきたかどうかである。新しいテクノロジーに社会が適用するのか、従来の社会に存在しなかったものが登場した時に、ネガティヴに反応するのか。日本は後者であり、テクノロジーの進化を食い潰す社会制度が問題である。選挙活動において、メールはNGだがLINEやFacebookはOKということなど、意味不明な問題も数多く存在する。
 
シンギュラリティについて、悲観的な話を目にすることが多いが、画像認識だけで言えば、2015年に既にAIが人類の能力を超えたとも言われている。そんな状況の中、給料のために仕方なく仕事をするというスタイルを続けていれば、価値の無い人間になる。ワークライフバランスを無視して行動し続ける力があるオタクはもっと力を発揮する未来が待っている。同質化された人間たちに未来はない。同じ餌を食べ続けていたモルモットは、必然的に同じ食物で食中毒になる。
 
日本の組織は、均質化されており、誰か一人が頭角を表すことをリスクだと捉えることで、無能なリーダーが生まれることが多い。組織の良し悪しは、すべてはリーダーシップが決める。リーダーが信念を持って、変化を受け入れるからこそ成長する。自分の考えとは違う人間を、排除する文化が根付く組織は危険だ。同じ考えの人が集まっても、新しいアイデアは生まれない
 
 
物事の良い結果が、さらにそれ自身を補強させる好循環を生み出すから、いろんなチャレンジをしていくべき。慣れているものには優しく、新しいものには厳しい態度を取るような色眼鏡で社会を見てはいけない。おかしいと思うところにイノベーションの種がある。普段感じる不平不満を大切にして、この問題を解決することによって世の中はもっと良くなると発想する。社会への義憤から新しい価値が生まれる。世の中は変えられないものではなくて、変えられる。世の中の問題は、全て自分事だと捉えて生活をすることが重要。
 
世の中に対して、乗り遅れた時こそ危険。今更やっても遅いだろうという心理から、やらない自分を正当化してしまいがち。また、自分とは異なる意見があることは当然であり、自分への批判を無視していては、何にもならない。自分の気に入った記事を集め、自分の考え方により固執していくことも危険だ。時々、SNSなどで、自分の発信に対する反応がどんなものか見ることで自分の偏りを確認できる。その結果、意見が途中で変わることは悪いことではない。自分の主張していたことは自分の考え抜いた意見ではなくて、誰からも反対されないようにしてるだけであったり、主観的、感情的、即物的な意識によって、物事を冷静に判断できていなかったということの気づきもある。
 
高度成長期には、組織は大きなリスクを背負う必要が無かった。現代社会の組織のリーダーになるためには結果を出すしかなく、もっと生産性が高い方法はないかを考え、自分の仕事はそれだけなのかを考えられるかがポイント。適材適所というのは、その個人が何が好き嫌いかで決めるものであって、組織の意向で決められるジョブローテーションは、個人にとっては何の価値も生まない。目の前にあるチャンスの中で、最も自分に向いている、あるいは稼げる仕事を選択して、その能力を高め、自分がのめり込める居場所を見つける。でも、本当にハマれるものは、ただ何となく生きているだけでは見つからない。仕事を終えて、家に帰ってテレビを見たり、酒を飲んだりするようなただの暇潰しをすることにも疑問を持つべきだ。
 
会社員として働き続けるのか、独立するのか、副業をするのか、どのスタイルであっても、目標に対して常に準備をして、チャンスがあればいつでも掴めるようにしておかなければならない。どう働くのかは、どう生きるのかと同義。仕事は、良くも悪くも人生に大きな影響を与える。GDP国内総生産は付加価値の総和。決して幸せの総和を測るものでないが、自分が価値を生み出せない、あるいは生み出した価値が認められないのは、何もしていないと同じと意識することが、自分が進むべき道のひとつのコンパス。自分の人生の責任は、自分で取るしかない。