「LIFE SHIFT ライフシフト」100年時代の人生戦略をまじめに考えないと結構ヤバいことを今さら気づく
まー、当たり前と言えば、当たり前なんですが、僕らの世代は100歳生きて当たり前という時代に入っているわけです。僕は今年37歳です。所謂、松坂世代です。それはなんとなく、感じますよね、日常生活においても。これだけ世間が超高齢化社会がすぐそこに!と言っているわけですから。
平均寿命が伸び続けている理由は、子供の死亡率が下がっていることが一番大きな要因だったりしますが、これも日常的に感じるところではありますが、医療が革新的に日々発達している。すると、寿命が延びて、今37歳の僕らの世代は100歳生きるのが普通で、僕らの子供たちの世代は107歳も生きていくことになると言われている。
ゆっくり世界が動いているので、日常で感じるような感じないような日々が流れますが、確実にその流れは早まって、着々と行政も準備が進んでいる。年金は少し違うと思いますが。
長く生きれるようになるということは、何が一番大きく変わるかというと、働く期間(年数)が長くなるということ。そうなるから、夜中まで仕事するんじゃなくて、心身ともに健康でいられるぐらいの時間内で仕事ができるように国が動いている。それにより、収入が減る人もいる。それは副業でカバーできるように整備が始まっている。能力によって、更に収入格差が広がることになる。
いまは60歳とかで定年退職となり、大企業や手厚い会社で、その人のスキルに希少性があれば、再雇用というかたちで、それでも65歳とかで引退というのが一般的だと思う。
でも、僕らの時代は違うんです。
70歳ぐらいまでは普通に働く社会がやってくるんですよ。経営者じゃなくても、僕のような普通の会社員でも。
というのを約400ページぐらいをかけて、丁寧に、時には何度も同じ言葉で説明をしてくれているのがこちらの本です。
そんなに働かなきゃならんのか、、と思うのか、そう思わないのか。
最近はちょっと前からポッドキャストを凄い聞くようになって、初めは高城未来ラジオを聞いて、7回分しかリリースされていなかったんで、すぐに全て聴いてしまって、そのあとはコレにハマりました。
ビジネスマンや学者やアスリートなど、世界で活躍するひとたちの、成功談が聞けます。これを休みなく、気になるひとの話を聞くと、めちゃめちゃポジティブになることができます。ほとんどの方が言われるのです、みなさん特別な人間ではなく、大小関係なく夢、というかビジョンを持って、それに向かって突き進んでいる。やる前から諦めないし、自分にはできないとかそういうネガティブな思考はないし、失敗を数多くしてきた。生存バイアスではあると思いますが、自分で自分の可能性を否定するのはやめたようがいいなって気持ちが高まってきました。
という背景もあって、さっきの70歳まで働くということに対しても、ポジティブにとらえました。そんなに働く必要があるなら、このままじゃあかんなと。これ読んだからでもないですが、会社でプレゼンスを高めるためには、アドラー的には良くないかもですが、他人にない付加価値をつけていく必要がある。
もう、今の社長や役員などなどのオッさんが生きてきた時代、高度成長でイケイケドンドンで、がんばればそれが報酬となって返ってくるなんてのはもうなくて、昔のロールモデルなんて使いもんにならない。親の世代とは違う選択をしていかなければならない。未来はこれまでの過去の延長線上にないから。
マイホームだって持たないほうがいいかもしれない。それは必ず足かせになる。時代の先を行っているひとたちはホテル住まいが多いですよね。どこでも仕事ができるからって。いま普通の僕たちは、どこでも仕事ができる時代が来てるとか言われても、そんなの無理って思いますよね。でも、スマホがこれだけ普及して、それが今度はウェアラブルが普通になってきたぐらいの時代には、自分も家で仕事してるのかもって思ったり。
作者の言葉すごく印象深い言葉がこちらです。
消費としてのレクリエーションから、投資としてのリ・クリエーション
みんなそれぞれ自分が選んだライフスタイルがあるかと思います。それに伴い、余暇時間は変わってくるけど、仕事、育児、家事などやるべきことをやって残った時間をレクリエーションに使ってばっかじゃなくて、70歳、80歳になっても働けるだけのスキルを磨き、新たな自分を創るために投資しろよってこと。これも特に今だからっていうわけでもなく、別に働ける期間が長くなったからってわけでもない気がするけど。
やっぱり生きるうえで、金銭的なことという意味ではなく、仕事は大事だと痛感することがサラリーマン人生まだ14年ほどである。
仕事でハッピーなことがあれば、家帰ってもハッピーで、逆なら逆だし。でも、そこでハッピーと感じる時っては、報酬ではないことが多い。自分がやってきたことが社会的に認められたり、自分が企画したことをプレゼンして同意が得られたり、やっとのことで新規取引にこぎつくことができたり、そういうことでハッピーを感じる。
存在意義ってやつですかね。組織は属人化しないようにするけど、自分がいなくても回る体制ってあんま好きにはなれません。自分から別の担当に変われば、売上が下がって欲しいとさえ思います。小さい人間です。
長い人生を貫く柱になるのは、やっぱり仕事。
これから仕事は私生活ともっとブレンドされていくと言われてました。
よく最近人間の敵なんじゃないかと言われるAI。これによって、いろんな職種はなくなるだろうと言われている。これは悲観する話ではなく、歓迎するべき話。人間がやりたがらない仕事をAIがやってくれると思ったらいい。人間はもっと本能のままに自分のやりたいことをやればいい。AIのおかげ様々な仕事が、もっと効率化されてくる。すると、これまで週休2日と言われてのが、週休3日とか、定時という考えかたとかもなくなってくるかもしれない。ランサーズやクラウドスクエアみたいな技術の切り売りみたいなことをうまく使って企業は機能していくかもしれない。誰もが同じスケジュールで長時間働くのは産業革命の産物で、現代にはもう必要のないシステムなのかもしれない。
マイクロモーメントもうまく活用できるか否かが凄く重要だとも感じる。これまではただの待ち時間だったものが、スマホのおかげでヒマだと感じる時間は劇的に少なくなった。この時間に、SNSに夢中になるのか、オンラインゲームで遊ぶのか、どーでもいい芸能ニュースを見るのか、それぞれのライフスタイルで重要度は変わるけど、そこに心奪われると、格差社会の底辺に置いていかれることになる。
仕事をする時間が減れば、余暇が増える。これからは個人レベルで自己改善への投資活動に力を入れるレジャー産業が発展すると言ってました。具体的にどんなものなのかには触れられておりませんでしたが、こういうものとかですかね。
これからは手持ちのスキルに磨きをかけるだけでは生きてはいけない。ひとつのことに固執するのではなく、マルチステージで活躍するために、生涯にいくつかのキャリアを持つ。自分のアイデンティティを変えるための投資を意識的に行い、なにも考えずに、その組織の流れにそって、ただ定年まで退職金がもらえるまで働くのではなく、100年時代の人生戦略をまじめに考えていかないと、結構ヤバいなって感じさせれる本でした。