勝川STAND

インディペンデントを応援するNEO百姓クリエイター

『ポスト2020の都市づくり』でイノベーティブなまちづくりを学ぶ

最近、地域貢献という文脈に対して、能動的な自分がいる。

 

なぜ、そうなったのか。今年、38歳を迎えるが、子どもも大きくなり、ここが終の住処となることが想像できるようになってきたことが一つの要因であると思うが、それだけなのか、それ以外に何か違う要因があるからなのか、自分でも分からない。同じファクターを持つ人間は、ある一定数はいるはずだが、自分のように地域貢献ということに対して、興味関心を持つ人間は、会話をしていても、そうはいない。それが良い悪いということではないが、何がそのモチベーションを左右しているのだろうか。

 

ポスト2020の都市づくり

ポスト2020の都市づくり

  • 作者: 井口典夫,中村伊知哉,芹沢高志,玉置泰紀,小林洋志,保井美樹,松岡一久,一般社団法人国際文化都市整備機構(FIACS)
  • 出版社/メーカー: 学芸出版社
  • 発売日: 2017/06/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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帯には「ソフトパワーによるイノベーティブなまちづくりへ」とある。自分の住むまちは、人口約30万人という決して大きい街はではなく、イノベーティブという言葉が嵌らないとも思えるが、全米で最も住みたい街と言われるポートランドも約60万人ほどであることを考えると、人口というスケールはあまり関係ない。これまでの時代背景も大きな影響を与えているとは思うが、市民が何を優先してモノを考えて、どれを行動に移すかなどの集中と選択のベクトルが一貫していることが、イノベーティブな都市づくりに影響している。

 

日本には、2020年に東京でのオリパラというビッグイベントがある。開催自体にいろんな是非があると思うが、そもそも、前回の東京での開催とは前提条件が全く違う。前回は、高度成長期を迎え、あらゆる投資が、今後の社会のなかで必要とされるものとして残り、更なる経済成長に必要不可欠であった。だが、今回は、オリパラ後、負のレガシーとして残る可能性が非常に高い。本書では、そのような時代背景などを鑑みた今後の都市づくりについて、7人のスペシャリストがそれぞれの視点から説いている。

 

現代社会は、考えることで生計を立てている人の割合は拡大している。

 

何を提供すれば良いか分かっている時代〔工業化経済〕から、何を提供すればよいかを考えなければならない時代〔クリエイティブ経済〕に突入し、脱工業化、ポスト物質主義を説明するうえで、創造都市とクリエイティブ資本論が強調されるようになってきた。ウォークマン以降、ここ日本ではクリエイティブなプロダクトが生まれていないことなど、日本人としては、クリエイティブという文脈に対して、自信が消失しているような統計が出ている。いわゆる、自己肯定感や自己効力感というのが非常に低いわけだが、アドビ集計の国際アンケート調査では、世界一クリエイティブな国は日本、クリエイティブな都市は東京という結果がある。つまり、創造的であると世界で認められながら、自身は創造的とは思っていないくて、強みを強みとして理解できておらず、結果的に機会損失に繋がっている。謙虚と言えば聞こえはいいが、自信を持てない国民性は、これから国境の持つ意味が薄れていくことを考えると、プレゼンス自体が薄れ、やがて本当に島国として取り残されてしまう。

 
高度成長期の中で、いつしか、他者の未来が自分の想像のなかに移植され、みんながたった一つの未来を夢見るようになり、想像力が萎縮してしまった。すると、可能性の幅が狭まり、動きの幅が小さくなり、予測した世界が出現しやすくなり、未来は動きを止めてしまう。

 

日本人は、クリエイティブであることを認識する。

 

10年前の統計なので、どこまで自信を持つべきかは何とも言えないが、おもしろい数字がある。世界のブログのうち36%が英語サイトで、その差僅か1%ながらも、37%で世界第1位なのが日本語サイトであった。英語を母国語している国は多数あるが、日本語を母国語としているのは、日本だけであり、世界トップレベルのアップロード社会であった。独特なポップカルチャーも影響力があり、浮世絵以上のインパクトがあると世界で評価されている。飲み放題食べ放題も日本独特なものであり、飲みながら食べる居酒屋スタイルも自由さの現れ。

 

 

どう考えても、これからは国境というものを意識しない世界がやってくる。そうなるといろんなことが自由化となり、既得権益だらけの日本独自のマーケットは変化し、僕たちのライフスタイルも影響を受ける。そのとき、日本人としてのアイデンティティを持ちながら、自分の住む街をどのようにリフトアップできるのか。

 

自分のできることなどは、大したことじゃない。でも、だから何もやらないというマインドセットでは、いい子育てができるとは思えない。自分がこのコミュニティでやれることは何か、やるべきことは何かという問いの答えを早く見つよう。