勝川STAND

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五明拓弥×トップクリエイター「全米は、泣かない。」で刺さる言葉のつくり方を学ぶ

今回はこちらの本を読みました。 

全米は、泣かない。

全米は、泣かない。

 

 

手に取った理由はタイトルです。

 

よく「全米が泣いた。」というコピーを聞く。聞くけど、最初こそパンチはあっても、何回も使い古され、そのうち、それ嘘やんって思うようになった。とは言え、実際に「全米が泣いた。」って本当に聞いたかというと、それは定かではないけど。イメージ的に何度も聞いた感じがするだけかもしれない。でも「全米が泣いた。」って嘘やんて思ってるところに、僕の気持ちを代弁するかのようなタイトルですぐに自分事化することができた。

 

著者である五明拓弥(ごめいたくや)さんは、芸人として初めてTCC新人賞を獲得された時に知りました。芸人は日々器用だなーと思うことがあり、それが実際にカタチになっている例だと思う。広告制作と、コントや漫才を作るのは、構成が似ているそうです。

 

自分自身、クリエイティブという領域では、ディレクター的な立場になり、デザインこそできませんが、コピーライティング力については鍛えていきたいと思っていて、本書はコピーライターを志して間もない五明さんと、これまでコピーライティングを生業としてきている大御所との対談形式となっており、五明さんが僕の聞きたいようなことを聞いてくれているんじゃないかと期待を膨らませて読み進めました。

 

自分のなかで、いくつか心に留まったメモを、備忘録として以下に引用しながら、まとめさせていただきます。

 

コピーにはリズムがあって、句点をうまく使うことで、より良いリズム感が生まれ、長文になると読みにくくなるため、60文字は超えないようにする。

 

ボディコピーには、モノを伝える時の文章の基本みたいなものが詰まっているので、キャッチのクオリティを高めることに集中しがちだけど、ボディコピーにもコピーライティング力を高める要素は多くある。

 

クリエイティブで大切なのはアーカイブ。どれだけ世の中に興味を持ち、どれだけ自分の引き出しを持てるか。アーカイブがある人との仕事は早いから、求められる人材になる。天才じゃないからこそインプットが必要で、それを怠ければ成長はない。守破離という言葉があるが、型を破れるのは、型を何となくでも知っているから。

 

制作物は、思い浮かぶなんてことはなく、ひたすら考えて絞り出し、80%ぐらいのクオリティになるまでは自分の思考を信じ、その後は自分以外の人の意見を信じるというスタンスがを持つ。広告は、たくさんの人に理解してもらうのが正義であるため、その母数を最大にするためには、自分の思考に頼りすぎることは危険な行為となる。

 

広告は、刺して逃げるというものであり、分かり合えないことを前提にした、かなり次元の高いコミュニケーション。ほんの一瞬で、注意を惹く必要があり、この技術はそう簡単に習得できるものではない。

 

企画のプレゼンは、人間性のプレゼンと考えて臨むべき。どのような企画であるかの前に、私はこういう人間ですということが伝わることで、その企画力も増幅することができる。

 

脳みそは身体の一部なので、筋肉と同じで、鍛えれば鍛えるほどパワーアップする。思考力を鍛えたければ、常に考える。インプットもアウトプットも筋トレして、精度を高めていくことができる。

 

「なんかいい」「素敵」で思考停止せずに、なぜ、それをそう思ったのかを考え、それを言語化できるようにすることで、ストックの精度が高まり、アウトプットも自在になる。いちいち言語化して考える。つくり手の視線でモノを見るクセをつけておくのも重要。

 

人よりちょっと得意なことを見つけて、人の何倍も努力すれば成功するもの。得意なことを教えてくれるのは、自分じゃなくて、意外と他人だったりする。得意なことをやっていると、つらくないから、早く見つけた方がいい。

 

自分の考えたことが否定をされたとき、傷つかないという人はクリエイターに向いてない。その気持ちに屈する人も向いていないと思うけど、その気持ちはレバレッジが効く。

 

 

コピーライティングと言うと、多くの人が生きていくなかで必要ない感じていると思うけど、文章を書くという言葉にすれば、ビジネスを始め、いろいろなシーンで必要となってくる。文章を書くときには何か目的があるはず。その目的達成のために必要なコミュニケーションとして使っている。そうなった時に、的確に、端的に、思いを伝えることができたならば、来るべき未来は早められると思っています。

 

instagramやLINEスタンプなど、言語を使わずして行うコミュニケーションが浸透しつつあって、いずれ言語を全く使わず、テレパシーでコミュニケーションができる時代がいつかやって来ると思うけど、それは多分、僕らが死んだ後の世界だと思う。どちらにしても、言葉の必要性は薄くなるかもしれませんが、逆にそうであれば、言葉を使える人間が減ることで、言葉を使える人間のプレゼンスは高まるはず。コピーライティングを学ぶことは大事。